早期発見が大切!舌がん(口腔がん)と口内炎を見分ける

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掘ちえみさんが舌がんだと発表

2019年2月19日、タレントの堀ちえみさん(52)が自身のブログでステージ4の舌がん(口腔がん)と診断されたと発表しファンのみならず多くの人が衝撃を受けました。

病院イメージ堀さんが舌がん(口腔がん)と診断されたその発端は口内炎でした。2018年の夏、口内炎の治りが遅く痛みが酷いため病院に行き診察を受けた際は、一般的な口内炎と見分けが付かず、ごく普通の口内炎薬やビタミン剤を処方された掘さんでしたが、11月になっても治らないことでその異常性を感じ改めて診察を受けての舌がん(口腔がん)という診断に本人も大きなショックを受けたことでしょう。

堀ちえみさん

舌がんを公表した堀ちえみさん (c)朝日新聞社

舌がん(口腔がん)は舌を中心とした口腔内にできる癌で、口腔内でも舌にできるものが全体の半数以上を占めます。
原因はタバコなどの外的要因も大きく、従来はタバコをよく吸う男性に多いとされてきましたが、タバコ以外の要因や女性の喫煙率の増加などで近年は女性にも増えています。
タバコ以外にも飲酒や義歯、合っていない歯の詰め物など慢性的な刺激が大きく因子となるといわれている舌がん(口腔がん)ですが、堀さんも最初は口内炎と診断されたことでも分かるように、初期状態は口内炎と見分けが付きにくく、発見が遅れる場合も少なくありません。

 

舌がん(口腔がん)と口内炎の違いは?

いつまで経っても治らない口内炎に注意!

舌がん(口腔がん)と口内炎の違いは口腔を専門に扱っている医者などでないとなかなか見分けが付きにくいほど似ているものといわれます。
舌がん(口腔がん)は舌の両側の縁の部分に出来る場合が多く、初期は口内炎と見分けがつきません。中には硬い「しこり」や舌の一部が白くなる「白板症」、赤くなる紅斑ができ、特に紅斑は「紅板症」といいその50%が舌がんになる(なっている)と言われます。

一般的な口内炎と舌がん(口腔がん)の大きな違いはその治りにくさです。通常口内炎は人にもよりますが、1〜3週間程度で治ります。しかし、舌がん(口腔がん)の場合、基本的にはがんの治療をしないかぎり治ることがなく、普段は口内炎になっても1週間もすれば治るタイプの人も1ヶ月も2ヶ月も治らず、ようやく専門医を訪ねたときには進行しているという場合もあります。

なので、まず普段より長くなかなか治らない口内炎がある場合、舌がん(口腔がん)を疑って口腔専門の医院を訪ねることが大切です。

こんな症状に注意

その他にも舌がんを疑うような所見がいくつかあります。
口腔がん検診は、一般的ながん検診でも扱われない場合が多く、東京都内でも江戸川区、世田谷区などの一部の自治体でしか実施されていません。

そのため舌がん(口腔がん)の場合、セルフチェックが重要になり、日頃から注意していることが大切です。
口腔癌の特徴は肉眼で見ることができるのが特徴ですで下のような所見がある場合念の為専門医を訪ねてみることをお薦めします

①舌(口腔内)に硬い「しこり」がある
②舌(口腔内)がしびれる時がある
③なかなか治らない口内炎がある
④口臭が酷い
⑤首(アゴの舌)のリンパ節が腫れていて、なおらない
⑥舌(口腔内)に白斑や紅斑がある
⑦1cm以上の大きな口内炎ができた
⑧急に入れ歯が合わなくなった

上記で一番分かりやすいのが、舌(口腔内)のしこりです。
口内炎と見える部分に固いしこりがともなった場合、舌がん(口腔がん)の可能性があります。もちろんしこりがあったとしても癌ではない可能性もあり、最終的には病理検査を行う必要があります。
しかし、口内炎になったばかりでもしこりがあるような場合、念の為専門医での診察を受けることをおすすめします。

見たり触ったりして見る場所は、口内全般で、上あごや唇の内側、舌の両側などをくまなくチェックしてみてください。

また、舌がん(口腔がん)の特徴はリンパ節などを通して転移しやすいことが挙げられます。
そのため、リンパが腫れたりすることもあります。

 

舌がん(口腔がん)の治療とは?

切除手術が一般的な治療となる舌がん

舌がん(口腔がん)の治療は一般的ながんと同様、手術、放射線、抗がん剤などを組み合わせて行います。
その中でも舌がんの場合は手術による切除が最も多く、近年では多くの専門医がまずは切除を中心とした治療を行います。

その場合、舌の一部を切除するのですが進行してくると切除部位も多く、皮膚などの移植により欠損を補うこともできますが、咀嚼・嚥下障害、構音機能の低下、味覚障害などの後遺症を残すことも多くリハビリも大変なものとなります。
しかし、欠損状態にもよりますが切除前と変わらないくらいまでに回復することも多く、患者の約7割が進行がんの状態で受診することも舌がん(口腔がん)特徴ですが、やはり早期発見で少しでも欠損を少なくすることも大事です。

切らないで治す、放射線治療

低線量率照射や小線源治療とよばれる放射線治療も行われる場合があります。舌を切除しないため、咀嚼・嚥下障害、構音機能の低下、味覚障害などの後遺症を最小限に抑えることができ術後も術前と同じような生活を送ることができます。

方法は放射線を体の外から当てる方法、舌の中に放射線が出る針や粒子を埋め込むやり方などがあり進行状況により、抗がん剤や切除も組み合わせて行います。

しかし、頭部に近い位置での放射線治療にはリスクもあり舌がんの場合已然として切除治療がメインです。

 

舌がん(口腔がん)の5年生存率は約50%

ステージ4はかなり進行した状態だが復帰も十分可能

今回の掘さんの場合ステージ4の舌がんということですが、一般的にステージ4の舌がんの場合、5年生存率は45〜50%と言われています。舌がんの場合、ステージ4だとかなり進行している段階とされていますが、舌がんは転移しやすく転移の状況により生存率が変わってきます。

今回の堀さんの舌がんも、ステージ4であっても、転移の状況が深刻でなければ十分に復帰できることでしょう。事実、喉への転移も深刻なものではないということなので、適切に治療をすればステージにも復帰できるということです。
また元気な姿を見れるよう、回復をお祈りしています。

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